ソフトバンクが1日、広島との日本シリーズ第5戦(ヤフオクドーム)に5―4で劇的なサヨナラ勝ち。
対戦成績を3勝1敗1分けとし、日本一連覇に王手をかけた。
延長10回に4番・柳田悠岐外野手(30)が見事な殊勲弾。
バットを折りながらの衝撃アーチには本人もびっくりだった。
そんなミスターフルスイングの規格外のパワーには、業界の枠を超えて熱い視線が送られている。
主砲のバットがついに火を噴いた。
4―4の同点で延長に突入した緊迫の試合。
時計の針は午後11時を指していた。
先頭で打席に入った4番・柳田が2球目の内角スライダーを強振すると、打球は右翼テラス席へ着弾。
ヤフオクドームは歓喜の声に包まれた。
殊勲のサヨナラ弾に「ファンの歓声がボールを運んでくれた」と夢見心地だった。
ミスターフルスイングは「バットの先が折れていた。折れて(本塁打を)打ったのは初めてです」と人生初の感触に驚きを隠せなかった。
初といえばシリーズ通算21試合目の出場で、意外にもこれが自身初本塁打。
また、4番打者のサヨナラ弾は1971年第3戦の王(巨人)、2008年第2戦ラミレス(巨人)に次いで3人目だが、巨人以外の4番打者では初だ。
4時間25分の激闘に終止符を打った主砲はお立ち台で「疲れてます! こんな夜遅くまで、皆さんありがとうございました」と鷹党の大声援に感謝した。
バットを折りながらスタンドに放り込む驚異のパワー。
日本一連覇に王手をかけた一発は、柳田の規格外のパワーと卓越した打撃技術を、あらためて印象付けることになった。
「リラックスして、フルスイング」。独特の感性でそう表現するフルスイングは、野球界以外からも大きな注目を集めている。